「愛を込めて熊本・大分の方々へ / ハワイから日本へヨットで…」

◆村西とおるトークライブ「村西とおるのナイスな夜VOL.6」チケット発売開始!!

5月26日(木)PM7:00~

新宿ロフトプラスワン TEL:03-3205-6864

 

 

 

余人をもって代え難し、といった人物って誰でしょう。

毎朝、高田純次さまのテレ朝「じゅん散歩」を見ている。テキトー男が予告ナシで現れて、巷の有名無名の人たちとの行き当たりばったりのやりとりが面白い。

無礼か、と思うと繊細な気配り、そのサジ加減が絶妙で見ているコッチをハラハラさせたり安心させたり、少しも気の休まることのない朝の正味15分です。

昨年の9月までは我らが大将、加山雄三さまが3年近く番組の案内役を務めていました。

78歳になるもいつまでも若々しいお姿を拝見して、よし、俺もあの年頃になるまでは上も下も現役で、と、どれ程励みになったことでしょうか。

超有名人なのに偉ぶらずに、相手に対するデリカシーがなんとも上品で、その深い知性に感服させられました。

なんでも知っていらっしゃる若大将は、行く先々の会社や商店で珍しいモノを見つけると、手にとってコメントするのでしたが、純ちゃんと比べて少しもテキトーでなく、その蘊蓄が素晴らしくて、若大将の深い教養が輝いていました。

若大将が番組を降板すると聞いた時、団塊の世代の手前どもは、お手本の羅針盤を見失ったような気がして、ガッカリしました。

次は高田純次さまが登場、と聞いて、正直なところ、この朝の散歩番組は自分的にはもう終わった、と思ったものです。

第一、ガサツな彼が加山雄三さまの大役をこなせるとは少しも考えられませんでした。

しかし、実際に純次さまが登場した番組がはじまると、これまでにはなかった、若大将とは真逆の「悪ガキ」が勝手放題、言いたい放題、で街を練り歩く様が、初めて食べたトムヤムクンにも似て、異種な魅力が伝わり、いつか毎朝見るのが日課となったのでございます。

古舘さまが「報道ステーション」を降板されてから、新しいMCによる番組が始まって1週間、古舘さまあっての報道ステーションと思っておりましたのに、早くも、ものの見事に新MC富川アナの「報ステ」となっております。

テレ朝も毎年12億もの高額なギャラを古舘さまに払い続けた10数年は何だったのか、と悪夢を見る思いではないでしょうか。

手前どもが、それでも唯一、この人物以外にはない、と贔屓にしているのが毎週日曜昼のテレ朝「新婚さんいらっしゃい」の桂文枝師匠でございます。

先頃、文枝師匠は持ち前のケチが災いとなてた10数年来の愛人に、その愛欲の日々を暴露される、というお仕置きにあわれておられます。

立川談志師匠は、落語は「人間の業の肯定だ」と看破されましたが、人間国宝指定を指呼のものとしていた文枝師匠の見事な「人間の業の肯定」の生きざま、でございます。

真っ昼間から、それも日曜日の、話が下半身の新婚さんいらっしゃい、になりがちで、幼い子供のいる主婦などには不評のようでございますが、手前どもはこの番組に出演するユニークな新婚さんの人間模様が大好きで、毎週欠かさず見ております。

もし文枝師匠が番組を降板なされたら、きっと二度と見ることはないのでは、とハッキリ言い切れるほどに文枝師匠のこの番組での転がりぶりや差配が大好きでございます。

余人をもって代え難し、人物とはこの番組での文枝師匠のことをいうのだ、と、ひとりごちております。

さて、実際に師匠が降板なされて、別のキャラクターが司会を務めることになったら、いかがな案配になるのでありましょうか。考えられないことですが、芸能界をグルリと見渡しても、文枝師匠の大役を務められる人物は思い浮かびません。

きっと文枝師匠にじゅんじて「新婚さんさようなら」となるのは間違いない気がします。

余人をもって代え難し、の存在となることはこの浮き沈みの激しい芸能界では至難のワザでございます。

が、それをご自分の「力(ちから)ワザ」で成し遂げられている人物がいます。

小林幸子さまです。

所属事務所社長とのトラブルで一時は芸能界から干されかけた幸子さまでございますが、昨年紅白歌合戦にご出演なされて不死鳥の如くに甦られております。

このところはキリンビールのCMに出演したり、NHKの歌のお姉さんになったり、キディランドでオリジナルグッズが販売されたり、と以前にもまして大忙しでございます。

きっかけはインターネットの世界で「ラスボス」として人気が出たことから再出発のノロシが上がりました。

演歌一筋の小林幸子さまの「こうなったら声のかかるところにはどこにでも出かける」との開き直りが、今日の再びの栄光を確かなものにしたのでございます。

「涙と共にパンを食べた者でなければ人生の味はわからない」(ゲーテ)

一時は芸能界での活動する場所を失い、辛酸を舐めたであろう小林幸子さま故の、底光りするようなオーラの復活でございます。

小林幸子さまの今の、「余人をもって代え難き」存在の重さは、自分の力によって勝ち取るものであることを教えてくれています。

「叩かれたからといって、へこんでしまうことはないわ、あれだけ叩いてタマゴを泡立ててもケーキはふくらむもの」(米作家・メアリージョンストン)

幸子さまの呟きが聞こえてきます。

熊本の震災で多くの人命が失われ、沢山の被災者が家や家族を失い、悲しみの底におられます。

そうした中にあっても家と家族を失った中年の被災者男性が取材に答えて、涙ながらに「熊本の人間は強いから、負けないですよ」と語られている姿をテレビで見ました。

家は借家でとっくの昔に家族は離れ離れになっている手前どもではございますが、その男性の精一杯のやせ我慢ぶりに、もらい泣き致しました。

芸能界の人物に対する評価とは別に、誰でも心の内にその人にとっての「余人をもって代え難い愛しい人間」は、いるのでございます。

その「愛しい人」がある日突然、不条理にも命を奪われてこの世からいなくなった時の悲しみは、まさに筆舌に尽くし難いものがございましょう。

東北大震災を経験した多くの東北人にとって、この度の熊本・大分で被災されてかけがえのない人の命を失った悲しみは、我が事のように理解できるものでございます。

いつからお前が東日本を代表するようになったんだ、とお叱りを受けそうでございますが、それは手前どもだけでなく、東日本に住む人々の心の中に湧き上がる自然な気持ちではないでしょうか。

「人間の目は失敗して初めて開くものだ」(チェーホフ)

といいますが、人の心の痛みも自分が病気になったり、貧乏をしたり、不可抗力の天災に見舞われて、愛する人の命や財産を失ってみてはじめてわかるものでございます。

「苦しみの報酬は経験なり」(古代ギリシャの詩人・アイスキュロス)

まさしく東北の人々はあの震災を経験して、この度の熊本・大分の被災者の方々の苦しみ、悲しみを我が事のように受け止めることができております。

それはテレビのコメンテーターが言う空々しい「お悔み」や「同情」の言葉のような空疎なものでなく、切実な祈りに満ちた同情心でございます。

熊本大分、絶対やろうぜ、福島浜通りで被災した親戚や友人になり代わり、手前どもがお届けする熱きエールでございます。

被災者の皆さまがこれから再び元の生活に戻られるまでの道程には険しい海、山、川、谷が待ち構えておられるでありましょう。

何度も失敗を繰り返し、もう駄目だ、と投げ出したくなることがあると思います。

失敗について賢人たちは次のようなことを語っています。

「失敗の言い訳をすれば、その失敗がどんどん目立っていくだけです」(シェイクスピア)

「失敗は問題だ、しかし成功しようとしないのはもっと問題である」(セオドア・ルーズベルト)

「私は失敗したことがない、ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」(トーマス・エジソン)

まさしく「失敗とは、失敗から何も学習しないこと」であるのでございます。

「うつむいたままでは虹は見つけられない」(チャーリーチャップリン)

エロ事師として生きてきて、被災された皆さまに語りかける言葉を見失っている自分を恥じています。

それでも手前どもがこれまで力づけられてきた先人たちの言葉をお届けしたく存じるのです。

「人生には何よりも、なにくそ、という精神が必要だ」(嘉納治五郎)

「生きることは呼吸することではない、行動することだ」(仏哲学者・ルソー)

「元気を出しなさい、今日の失敗ではなく、明日訪れるかもしれない成功について考えるのです」(ヘレン・ケラー)

「死ぬこと以外はかすり傷」(出自不明)

「苦しいから逃げるのではない、逃げるから苦しくなるのだ」(米・哲学者、心理学者・ウイリアムジェームズ)

「エベレストよ、今回は私たちの負けだ。だが、必ず舞い戻って登頂してみせる。なぜなら山はこれ以上大きくならないが、私はもっと成長できるからだ」(登山家・エドモンド・ヒラリー)

「あなたが生きている今日は、死んでしまった人があれほど生きていたかった今日なのです」(出自不明)

東日本大震災の時の、震災がれきの引き受けを拒まれた県がありました。

福島の人間としては同じ日本人なのに、と残念にも屈辱的にも思ったものです。

どこの県がそんな無慈悲な仕打ちをしたのか、今でもはっきり覚えていて、言えます。

が、貧乏や苦しみは味わった人間でなければ分かりません。

だから何の罪もないのに、天災に遭い、愛する家族や家を喪失してしまった被災者の気持ちはよく分かるのでございます。

手前どもができることは、「この男でさえ頑張っているのだから、自分たちも参っている場合じゃない」と元気になっていただけることではないか、と考えます。

手前どもの挫折や絶望は全て自業自得の自分が蒔いた種が育って招いた問題でございました…

この続きは「まぐまぐ!」でお読みください...
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