「私たちは死とどう向き合うか」

 

大阪で心療内科が入っているビルで放火事件が起き、24人もの方々がお亡くなりになりました。
 
通院していた患者によれば、担当医師は「人の悩みをよく聞いてくれて、そのおかげで立ち直れた」という、心身に不安を抱えている患者には人気のクリニックでした。
 
犯人といわれる患者(61歳)に、あれほどに生きたかった人生を、何の罪もない人々が奪われたのでございます。
 
こうした心療内科に通う患者が起こす殺傷事件が時として裁判になりますと「心身喪失」が認められしばしば無罪となるケースがございまして、やりきれない思いをいたしております。
 
容疑者の男は現在重篤な症状に陥っているということでございますが、いかなる神の采配かと心が落ち着きません。
 
ただ、報道で見る限りはあの小さなビルの中の心療内科に相当数の患者と思われる方々がいたことに驚かされております。
 
が、今日ではコロナ禍もあって「心の病」に悩む人たちが後を絶たず、心療内科も大繁盛とのことでございます。
 
願わくば「心の病気」は「心の風邪」などというように、薬でどうなるものではありませんので、できるだけ心療内科などには頼らずに回復していただけたらと願うのでございます。
 
一時、TVCMで「心の病気」に悩む人たちに向け「それは心の風邪です」と心療内科を受診するようにすすめるメッセージが頻繁に流されたことがありました。
 
その影響を受けてか、以前は忌避されていたのにもかかわらず、簡単に心療内科に通う人々が増えました。
 
が、実際に心療内科に通い症状が回復した、というケースはほとんどきいたことがありません。
 
一度心療内科に行くとまともに患者の顔を見ずにパソコンとにらめっこして「とりあえず簡単なおクスリを出しておきましょう」とさも親切顔をした医者から薬の処方箋を出されることになります。
 
たった10分やそこらの診察時間で、です。
 
本来は心の問題であれば少なくとも1時間程度の時間を割いて、悩みの相談を受けて欲しいのでございますが、心療内科は千客万来でいずこも大入満員でございますので、一人の患者にかけられる時間は物理的に限られています。
 
患者の方も、神様でもあるまいし10分やそこらの短い時間で自分の病気の本質がわかるとは思えぬものの、お医者さんの言うことだから、プロの見立てだから問題ないだろうと信じて出された処方箋を手に診察室を後にすることになるのでございます。
 
帰宅途中に調剤薬局に立ち寄り薬を処方していただき、家に戻り、医者や薬剤師に指示された通りに、必要な量の薬を服用するのでございます。
 
医者の言った「とりあえず簡単なお薬」であることを信じて、でございます。
 
これがジャンキーになるはじまりとなることを知らずに、です。
 
3週間程経っても気分が優れず、症状が改善しないままに再び件の心療内科を訪れますと、医者は再び、ほとんど患者の顔を見ることなくパソコンの画面とにらめっこして「どうですか、少しは気分が良くなりましたか」と聞いてきます。
 
「あまりよくありません」と正直に答えると、「そうですか、それでは前回より少し強めのオクスリを出しておきましょう、念のために別のオクスリも一緒にお出ししますね」と親切な言葉を賜るのでございました。
 
が、これがクセモノの悪魔の囁きとなって、本来必要もない睡眠薬や抗うつ剤に加えて別の精神薬や安定剤も加わり、生涯、「クスリ依存」から抜け出すことができない立派なジャンキーとなる道をひた走ることになるのでございます。
 
こうして一度心療内科の門をくぐると、ほとんどの人が一生涯薬漬けにされ、病院とは縁の切れないジャンキー患者となるのです。
 
それを証拠に心療内科に行ってご覧あそばせ、どちらの待合室も餌食にされた患者でイッパイでございますから。
 
あの大阪の小さなビルの一室の心療内科が放火されたことで、24人もの方々がお亡くなりになったことを知り、心療内科のお日柄もよろしく本日も商売繁盛、の現実を知る者としてはなんともやりきれない思いでございます。
 
手前どもも、9年前、余命一週間の宣告を受けた後、手術を受けて奇跡的に生還できましたが、大学病院の担当医師の「手術は成功したけれど、いつ死ぬかわからない」との心無い言葉を受けてパニック状態となり、同じ大学病院の精神科に通うハメに陥りました。
 
そこで、前述したように、患者の「心をみる」のではなく、薬の処方箋を出すのが治療とのごとき医師に弄ばれて、睡眠薬と抗うつ剤と安定剤を手放せない体になってしまったのでございます。
 
幸いにして日本を代表する世界的な心臓外科医の、昭和大学、南淵教授の診察を受ける機会を得て「大丈夫、あなたの命は私が助けます」の頼もしいお言葉を賜り、それまで通常の患者の3倍もの薬をガブ飲みしていた生活と、ようやく縁を切ることができたのでございました。
 
こうした経験から、心療内科に通う悩める人たちの境遇はとても他人事とは思えないのでございます。
 
が、あくまでも手前どもは素人でございます。
 
どうして「薬を断つべきか」の具体的な処方箋を持っておりません。一度薬に頼ってしまった人間に「やめろ、人生がめちゃくちゃになるぞ」と注意を喚起しても、ご当人にとっては藁をもすがる思いで薬を飲んでいるのですから、かえって不興を買い逆に「素人風情が余計な口出しをするな」と怒りを買うことになりかねません。
 
今回のような心療内科に通う患者による悲惨な事件が起きる都度に、薬依存の生活から立ち直るための専門病院がなんとしても必要ではないかと改めて強く考えるのです。
 
都内に手前どもが知る限りでは一か所、「断薬専門病院」の看板を掲げている病院があります。この病院長は手前どもの話に満足に耳を傾けることなく「あんたはジャンキーだ、人間のクズだ」と決めつけるのでした。
 
ジャンキーには理屈でなく、強制的に止めさせる方法をとらなければ薬地獄から抜け出すことはできない、との院長の強い信念からのものでございましたでしょうが、その人を人とも思わぬ物言いに反感を覚え、救いの神と助けを求めに行ったその病院に、二度と足を向けることはありませんでした。
 
それに診療後、隣接するスポーツクリニックで「脳にこびりついている薬を除去する」の名目でサウナに入れられ、入浴後は4週間・1万5千円の「特別に効果がある」とされるサプリの購入を求められたことも、この「断薬病院」に二度と足を向けなくなった理由でございます。
 
人の弱みにつけ込んで金儲けをしてやろう、というあざとい根性が丸見えで、嫌悪感を覚え、それっきりオサラバしたのでございました。
 
しかしながら、世に心療内科や精神科の看板は数多散見しますが、薬を断ち切れず幻覚や幻聴に苦しむジャンキーに仕立てられた犠牲者のための「断薬専門病院」の存在が行方知れずとなっていることが、なんとも嘆かわしいのでございます。
 
 
 
 
 
元ZOZOの前澤さまが宇宙に行かれて…
 

 

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